「麻布・赤坂・六本木、どこが一番高く売れるの?」港区の売却を検討するなら、一度は気になる疑問だと思います。3エリア合計269件の2025年成約データを集計したところ、中央値はほぼ横並び(1億8,000〜1億9,000万円)でした。
ただし間取りや面積帯で見ると、エリアごとに明確な「得意・不得意」があります。自分の物件がどのエリア・どのタイプに当てはまるかで、相場の見方が変わってきます。
※ 本記事のデータは国土交通省「不動産取引価格情報」に掲載された成約事例のみを集計したものです。非公開の取引は含まれません。六本木については市場実態から大きく乖離した超高額事例(1件)を除外しています。
調査概要
| エリア | 最寄駅 | 有効件数 | 調査期間 |
|---|---|---|---|
| 麻布 | 麻布十番駅(都営大江戸線・南北線) | 151件 | 2025年 第1〜第4四半期 |
| 赤坂 | 赤坂駅(東京メトロ千代田線) | 60件 | 2025年 第1〜第4四半期 |
| 六本木 | 六本木駅(都営大江戸線・日比谷線) | 58件 | 2025年 第1〜第4四半期 |
※ 中央値とは、データを小さい順に並べたときの真ん中の値です。一部の超高額物件に引っ張られる平均値より、実態に近い数字が出やすいためこちらを使っています。対象は1LDK以上の中古マンション等です。
全体相場の比較
まず3エリアの全体感を並べてみます。
麻布
151件
1億8,000万円
933万円/坪
65㎡
3,600万〜12億円
赤坂
60件
1億8,000万円
992万円/坪
60㎡
4,200万〜8億円
六本木
58件
1億9,000万円
961万円/坪
65㎡
2,800万〜8億2,000万円
中央値だけ見ると3エリアはほぼ横並び。ただし坪単価は赤坂が最も高く(992万円/坪)、麻布が最も低い(933万円/坪)という違いがあります。赤坂は面積中央値が60㎡とコンパクトな物件が多い分、坪単価が上がっているとも読めます。
中央値だけで判断せず、間取りや面積帯で見ていくことが大切です。
間取り別の比較
間取り別に見ると、エリアごとの「強み」がはっきり出ます。
1LDK
| エリア | 件数 | 中央値 | 坪単価(中央値) |
|---|---|---|---|
| 赤坂 | 28件 | 1億2,000万円 | 862万円/坪 |
| 麻布 | 46件 | 1億円 | 658万円/坪 |
| 六本木 | 24件 | 9,350万円 | 617万円/坪 |
1LDKは赤坂が最も高く、麻布・六本木より2,000万円以上の差があります。赤坂の1LDKは投資・居住両用の需要が厚く、コンパクトでも高値がつきやすいエリアです。
2LDK
| エリア | 件数 | 中央値 | 坪単価(中央値) |
|---|---|---|---|
| 麻布 | 58件 | 2億5,000万円 | 1,175万円/坪 |
| 赤坂 | 21件 | 2億5,000万円 | 1,102万円/坪 |
| 六本木 | 27件 | 2億3,000万円 | 1,047万円/坪 |
2LDKは麻布・赤坂が2億5,000万円で並び、六本木がやや下回る構図です。坪単価では麻布が3エリアで最も高く、広めの2LDK(80㎡前後)が多いことが影響しています。
3LDK
| エリア | 件数 | 中央値 | 坪単価(中央値) |
|---|---|---|---|
| 麻布 | 29件 | 4億2,000万円 | 1,341万円/坪 |
| 赤坂 | 4件 | 3億2,500万円 | 1,139万円/坪 |
| 六本木 | 5件 | 3億円 | 1,005万円/坪 |
赤坂・六本木の3LDKは件数が少ない(4〜5件)ため、参考値としてご覧ください。
3LDKで最も差がつくのが麻布です。中央値4億2,000万円は赤坂の約1.3倍、六本木の約1.4倍。麻布は3LDK以上の大型高級物件が29件と豊富に流通しており、超高額取引が押し上げています。ファミリー向け大型物件を持っているなら、麻布の強さは際立ちます。
面積帯別の比較
「何㎡の物件を持っているか」でも、どのエリアが有利かが変わります。
| 面積帯 | 麻布(中央値) | 赤坂(中央値) | 六本木(中央値) |
|---|---|---|---|
| 〜60㎡未満 | 8,800万円 45件 |
1億1,000万円 26件 |
8,500万円 22件 |
| 60〜80㎡ | 1億4,000万円 49件 |
2億1,000万円 15件 |
1億9,000万円 13件 |
| 80㎡以上 | 4億8,000万円 57件 |
3億円 19件 |
4億2,000万円 23件 |
面積帯別で見ると、エリアの「得意」が明確になります。
60㎡未満
赤坂が最強。コンパクト物件でも1億1,000万円と、麻布・六本木より2,000〜2,500万円高い水準で取引されています。
60〜80㎡
赤坂が2億1,000万円でトップ。六本木の1億9,000万円、麻布の1億4,000万円を上回ります。
80㎡以上
麻布が4億8,000万円で突出。六本木の4億2,000万円、赤坂の3億円を大きく引き離します。大型物件は麻布が最も強いエリアです。
築年別の比較
どのエリアも「2000〜2009年築」が最高値。ただし水準はエリアで異なります。
| 築年区分 | 麻布(中央値) | 赤坂(中央値) | 六本木(中央値) |
|---|---|---|---|
| 旧耐震(〜1980年) | 7,000万円 21件 |
7,400万円 10件 |
5,600万円 10件 |
| 1981〜1999年 | 1億500万円 30件 |
1億7,000万円 2件 |
1億1,000万円 14件 |
| 2000〜2009年 | 3億2,500万円 42件 |
2億3,000万円 29件 |
3億8,000万円 11件 |
| 2010年以降 | 2億4,000万円 57件 |
1億7,000万円 19件 |
2億3,000万円 23件 |
赤坂の1981〜1999年は件数が2件のみです。参考値としてご覧ください。
2000〜2009年築の最高値は六本木(3億8,000万円)。六本木ヒルズレジデンスなどのブランドマンションが集中するこの時代の物件が、エリア全体を押し上げています。麻布(3億2,500万円)がこれに続き、赤坂(2億3,000万円)は少し落ち着いた水準です。
旧耐震は3エリアともに5,600〜7,400万円とほぼ横並び。立地の強さが下支えになっています。
どんな物件を持っている人に向いているか
データをまとめると、3エリアそれぞれの「売却での強み」が見えてきます。
麻布
大型物件・3LDK最強エリア
80㎡以上の中央値4億8,000万円、3LDKの中央値4億2,000万円と、大型物件での強さが際立ちます。件数も151件と最多で、流動性が最も高いエリアです。ファミリー向け大型物件や、元麻布・三田エリアの超高級物件を持っている方に有利な市場です。
赤坂
コンパクト物件・1LDK最強エリア
60㎡未満の小型物件で3エリア最高値(1億1,000万円)。1LDKの坪単価862万円は麻布・六本木を40%上回ります。投資目的・居住両用のコンパクト物件を持っている方には最も高値がつきやすいエリアです。大使館・オフィス立地ゆえの安定した需要が強みです。
六本木
2000年代ブランド物件・外国籍需要エリア
2000〜2009年築の中央値3億8,000万円は3エリアで最高。六本木ヒルズ・ミッドタウン周辺のブランドマンションに外国籍バイヤーの需要が集中します。一方でエリア内の格差が大きく(六本木番地 vs 西麻布)、アドレスによって相場が大きく変わる点は要注意です。
よくある質問
Q. 麻布・赤坂・六本木で一番高く売れるのはどこですか?
物件のタイプによります。1LDK・小型物件なら赤坂、3LDK・80㎡以上の大型物件なら麻布、2000年代の六本木ブランドマンションなら六本木が最も高い相場を示しています。全体の中央値は3エリアほぼ横並いです。
Q. 坪単価が最も高いのはどのエリアですか?
全体の坪単価中央値は赤坂(992万円/坪)が最も高く、次いで六本木(961万円/坪)、麻布(933万円/坪)の順です。ただし間取り別に見ると2LDK・3LDKでは麻布が最高値になります。
Q. 3エリアの中で最も売れやすい(流動性が高い)のはどこですか?
件数の多さからすると麻布(151件)が最も流動性が高いと言えます。特に2LDK(58件)・3LDK(29件)・80㎡以上(57件)と各タイプで取引が多く、買い手が見つかりやすい傾向があります。
Q. 旧耐震マンションでも港区なら高く売れますか?
3エリアの旧耐震中央値は5,600〜7,400万円で、新耐震と比べると大きく下がります。ただし港区の立地は下支えになりやすく、リノベーション需要や投資目的の買い手が入るケースもあります。査定額の差が出る理由を確認しておくと現実的な価格感をつかみやすいです。
Q. 売却を考えるとき、まず何から始めればいいですか?
まず売却の流れを確認して全体像をつかむことをおすすめします。その後、複数の不動産会社に査定を依頼して価格感を比較するのが基本的なステップです。
Q. 売却益に税金はかかりますか?
かかります。マイホームとして居住していた場合は3,000万円特別控除が使えるケースがあります。港区のような高額物件は売却益が大きくなりやすいため、早めに税務面を確認しておくことをおすすめします。
Q. 住み替えも検討しています。売却と購入、どちらを先にすべきですか?
資金計画によって変わります。マンション住み替えの資金計画で売り先行・買い先行の判断基準を整理しています。高額物件ほど動く金額が大きくなるため、早めのシミュレーションが安心です。
Q. 媒介契約は専任と一般、どちらが向いていますか?
どちらが正解というわけではなく、物件の条件や売却のスケジュール感によって変わります。媒介契約の種類と選び方で詳しく解説しているので、動く前に一度確認してみてください。
各エリアの詳細データはこちら
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