本記事のデータは国土交通省「不動産取引価格情報・成約価格情報」(2025年第1〜第4四半期)をもとに集計しています。代官山駅最寄りの中古マンション取引のうち、実需向けの1LDK以上に絞った41件を対象としています(1R・1K・1DK等の小型住戸は対象外)。届出・公開された取引の一部であり、すべての取引を網羅したものではありません。件数が少ないため、各数値は傾向の参考としてご覧ください。
「代官山のマンションって、実際いくらくらいするの?」
そう思って調べると、5,700万円の物件もあれば5億9,000万円の物件もある。幅が広すぎて、よくわからなくなりませんか。
今回は、国土交通省が公開している2025年の実取引データを使って、代官山駅エリアの中古マンション相場を整理してみました。1LDK以上の実需向け41件に絞っているので、「実際に住む人が買った値段」に近い数字になっています。一緒に見ていきましょう。
01. まず結論——代官山1LDK以上の相場感
中央値
1億5,000万円
坪単価(中央値)
871万円/坪
対象件数
41件
まずざっくりとした感覚値として、こう覚えてもらえると整理しやすいと思います。
01
1LDK
約 1億1,000万円
02
2LDK
約 2億1,500万円
03
3LDK
約 2億8,500万円
平均値は2億624万円ですが、5億9,000万円という高額物件に引き上げられています。「中央値」のほうが実態に近い数字です。中央値とは、取引を安い順に並べたときにちょうど真ん中にくる値のこと。極端な物件に左右されないので、相場感をつかむのに向いています。
坪単価の中央値は871万円/坪。同じシリーズで調べた南青山(818万円/坪)・表参道(758万円/坪)・恵比寿(710万円/坪)・渋谷(661万円/坪)と比べると、代官山はこのシリーズの中で最も高い水準です。取引件数は41件と少なめですが、1件あたりの単価の高さが代官山の特徴をよく表しています。
02. 間取り別に見ると、もっとリアルになる
「1LDKでも1億円を超えるの?」と感じる方も多いんです。実際の数字を見てみましょう。
| 間取り | 件数 | 中央値 | 坪単価(中央値) |
|---|---|---|---|
| 1LDK | 15件 | 1億1,000万円 | 784万円/坪 |
| 2LDK | 16件 | 2億1,500万円 | 939万円/坪 |
| 3LDK | 10件 | 2億8,500万円 | 1,112万円/坪 |
1LDKでも坪単価784万円/坪。恵比寿の1LDK(661万円/坪)より120万円/坪以上高く、南青山の1LDK(595万円/坪)と比べると200万円近い差があります。代官山は間取りを問わず単価が高いエリアだということがわかります。
また間取りが広くなるほど坪単価も上がっていきます。1LDKが784万円/坪、2LDKが939万円/坪、3LDKが1,112万円/坪。「広さのプレミアム」が乗るパターンは恵比寿・南青山と共通です。3LDKの1,112万円/坪はシリーズ全体でも南青山(1,166万円/坪)に次ぐ高水準です。
03. 地区で5倍の差——猿楽町・恵比寿西・代官山町
代官山駅最寄り圏には、代官山町だけでなく猿楽町・恵比寿西・中目黒など複数の地区が含まれています。この地区の違いが、相場に大きく影響するんです。
| 地区 | 件数 | 中央値 |
|---|---|---|
| 猿楽町 | 8件 | 4億1,500万円 |
| 恵比寿西 | 13件 | 2億2,000万円 |
| 代官山町 | 11件 | 1億6,000万円 |
| 恵比寿南 | 4件 | 9,150万円 |
| 中目黒 | 5件 | 7,900万円 |
最も高いのが猿楽町で中央値4億1,500万円。最も低い中目黒が7,900万円。同じ代官山駅最寄りで約5倍の差があります。
猿楽町は代官山の中でも旧山手通り沿いの静かな高級住宅街。低層マンションが多く、希少性の高い物件が集まるアドレスです。件数は8件とサンプルが少ないので参考値ですが、4億円超という水準はシリーズ全体を通じても最高クラスです。
恵比寿西は件数13件と最多で中央値2億2,000万円。代官山の中心的な価格帯を形成しています。代官山町(1億6,000万円)は「代官山」の名前がつく地区でありながら、恵比寿西より抑えめな点が面白いです。
中目黒・恵比寿南は1億円以下。「代官山駅が最寄り」でも住所次第でこれだけ変わります。予算を抑えたい方はこのあたりのアドレスも検討してみると、選択肢が広がるかもしれません。
04. 築年数が価格に与えるインパクト
「築古だから安い」とはわかっていても、実際どのくらい違うのか。数字で見るとハッとします。
| 築年代 | 件数 | 中央値 |
|---|---|---|
| 〜1981年(旧耐震) | 6件 | 7,750万円 |
| 1982〜1989年 | 2件 | ※少数参考値 |
| 1990年代 | 9件 | 1億3,000万円 |
| 2000年代 | 6件 | 2億5,000万円 |
| 2010年代 | 11件 | 2億5,000万円 |
| 2020年代 | 7件 | 4億7,000万円 |
旧耐震(1981年以前)の中央値が7,750万円。2020年代になると4億7,000万円。6倍以上の差があります。この開きはシリーズの中でも最大級です。
2000年代と2010年代がともに2億5,000万円で横並びなのも特徴的です。恵比寿では1990〜2000年代が横並びでしたが、代官山では2000〜2010年代が同水準。築20〜25年の2000年代物件でも、2010年代と変わらない価格で取引されているんです。
2020年代の4億7,000万円は突出しています。件数7件とサンプルは少ないですが、代官山の築浅プレミアムがいかに高いかを示しています。
旧耐震物件は価格が抑えられる分、いくつか注意が必要です。住宅ローンのフラット35が使えないケースがあること。管理組合で将来的に耐震補強費用がかかる可能性があること。銀行によってはローン審査が厳しくなることも。「安い=お得」とは単純に言えないので、注意してほしいです。
05. 代官山では「駅近ほど高い」が成り立つ
恵比寿や渋谷では「駅近なのに安い」という逆転現象がありました。代官山ではどうでしょうか。
駅徒歩〜5分(34件)
1億9,000万円
中央値
駅徒歩6〜10分(7件)
8,300万円
中央値
駅徒歩5分以内の中央値が1億9,000万円、6〜10分が8,300万円。駅近のほうが1億700万円高い。代官山では「駅近=高い」がしっかり成り立っています。
なぜ恵比寿・渋谷と逆になるのか。代官山は小さな駅で、駅のすぐ周辺に商業地域の築古物件が多く混在するわけではないためです。駅近エリアに猿楽町・恵比寿西など高単価の地区が集まっていることも影響しています。
また改装の有無についても、渋谷とは逆の傾向が出ています。改装済み中央値1億1,000万円・未改装2億5,000万円。未改装のほうが高いのは、未改装でも高値がつくような築年の新しい物件・高級物件が多いためと考えられます。件数が少ないので傾向の参考程度に捉えてほしいですが、「改装してあるから高い」とは必ずしも言えない点は押さえておくといいと思います。
06. 代官山で物件を探すときに、確認しておきたいこと
データを見てきたところで、実際に動くときに確認しておきたいポイントも整理しておきます。
01
地区アドレスまで絞って探す
代官山駅最寄りでも、猿楽町(4億1,500万円)と中目黒(7,900万円)では5倍以上の差があります。「代官山エリアで探す」ではなく「どの地区に住みたいか」まで絞ってから動くと、予算感が整理しやすくなります。
02
件数が少ないことを念頭に置く
今回のデータは41件と少なめです。地区別・築年代別のサンプルはさらに少なく、1〜2件の動きで中央値が大きく変わる可能性があります。数字はあくまで傾向の目安として使ってください。
03
旧耐震物件のローン・管理を確認する
1981年以前の築年数は旧耐震基準です。フラット35が使えないこと、将来的に耐震補強費用が発生するリスクがあること。価格が安い理由として頭に入れておいてください。
04
このデータはあくまで「参考」として使う
今回の41件は、届出・公開された取引の一部です。すべての取引ではありません。個別物件の査定や価格判断は、実際の専門家に相談するのが一番確実です。
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