本記事のデータは国土交通省「不動産取引価格情報・成約価格情報」(2025年第1〜第4四半期)をもとに集計しています。南青山住所の中古マンション取引のうち、実需向けの1LDK以上に絞った72件を対象としています(1R・1K・1DK等の小型住戸は対象外)。届出・公開された取引の一部であり、すべての取引を網羅したものではありません。
「南青山のマンションって、実際いくらくらいするの?」
そう思って調べると、2,500万円の物件もあれば10億円の物件もある。幅が広すぎて、よくわからなくなりませんか。
今回は、国土交通省が公開している2025年の実取引データを使って、南青山の中古マンション相場を整理してみました。1LDK以上の実需向け72件に絞っているので、「実際に住む人が買った値段」に近い数字になっています。一緒に見ていきましょう。
01. まず結論——南青山1LDK以上の相場感
中央値
1億8,000万円
坪単価(中央値)
818万円/坪
対象件数
72件
まずざっくりとした感覚値として、こう覚えてもらえると整理しやすいと思います。
01
1LDK
約 9,300万円
02
2LDK
約 2億4,000万円
03
3LDK
約 3億9,000万円
平均値は2億5,112万円ですが、10億円という超高額物件に引き上げられています。「中央値」のほうが実態に近い数字です。中央値とは、取引を安い順に並べたときにちょうど真ん中にくる値のこと。極端な物件に左右されないので、相場感をつかむのに向いています。
同じシリーズで調べた表参道(駅別・1LDK以上76件)の中央値は1億6,500万円でした。南青山は住所単位での集計なので単純比較はできませんが、「南青山アドレス」のプレミアムが数字にも出ているんです。
02. 間取り別に見ると、もっとリアルになる
「1LDKと2LDKでこんなに違うの?」と驚く方も多いんです。実際の数字を見てみましょう。
| 間取り | 件数 | 中央値 | 坪単価(中央値) |
|---|---|---|---|
| 1LDK | 23件 | 9,300万円 | 595万円/坪 |
| 2LDK | 31件 | 2億4,000万円 | 1,150万円/坪 |
| 3LDK | 12件 | 3億9,000万円 | 1,166万円/坪 |
| 4LDK | 2件 | 3億6,500万円 | ※少数参考値 |
特に目を引くのが坪単価です。2LDKで1,150万円/坪、3LDKで1,166万円/坪。表参道の同じデータと比べると、2LDKで約200万円/坪、3LDKで約150万円/坪ほど南青山のほうが高いんです。「南青山」という住所が、坪単価にそのまま乗ってくる感じがします。
1LDKは595万円/坪と比較的抑えられていますが、それでも中央値9,300万円。1億円弱というのが南青山1LDKの現実です。
03. 「最寄駅」で相場がこんなに変わる
南青山の面白いところは、複数の駅が使えるエリアだということ。住所は同じ「南青山」でも、最寄駅によって相場が大きく変わるんです。
| 最寄駅 | 件数 | 中央値 |
|---|---|---|
| 青山一丁目 | 5件 | 6億4,000万円 |
| 乃木坂 | 5件 | 3億8,000万円 |
| 表参道 | 53件 | 1億8,000万円 |
| 外苑前 | 8件 | 1億2,500万円 |
青山一丁目の中央値が6億4,000万円。乃木坂が3億8,000万円。表参道が1億8,000万円。外苑前が1億2,500万円。同じ南青山なのに、最安値と最高値の駅では5倍以上の差があるんです。
ただしここで注意してほしいのが、青山一丁目・乃木坂はサンプルが5件ずつと少ない点。中央値の振れ幅が大きくなるので「ざっくりこのくらい」と捉えてもらえると思います。
件数が一番多いのは表参道の53件。南青山の取引の大部分は表参道駅エリアに集中しています。外苑前は表参道と同じ南青山でも少し奥まったエリアで、その分価格が抑えられる傾向があります。「予算的に表参道エリアは厳しい」という方は、外苑前周辺も選択肢に入れてみるといいかもしれません。
04. 築年数が価格に与えるインパクト
「築古だから安い」とはわかっていても、実際どのくらい違うのか。数字で見るとハッとします。
| 築年代 | 件数 | 中央値 |
|---|---|---|
| 〜1981年(旧耐震) | 14件 | 9,750万円 |
| 1982〜1989年 | 5件 | 1億3,000万円 |
| 1990年代 | 5件 | 1億3,000万円 |
| 2000年代 | 17件 | 2億2,000万円 |
| 2010年代 | 28件 | 3億4,000万円 |
| 2020年代 | 3件 | 2億9,000万円 |
旧耐震(1981年以前)の中央値が9,750万円。2010年代になると3億4,000万円。実に3.5倍の差があります。築年代によって相場がここまで変わるエリアというのは、都心の中でも南青山はかなり振れ幅が大きいほうだと思います。
旧耐震物件は価格が抑えられる分、いくつか注意が必要です。住宅ローンのフラット35が使えないケースがあること。管理組合で将来的に耐震補強の費用がかかる可能性があること。銀行によってはローン審査が厳しくなることも。「安い=お得」とは単純に言えないので、注意してほしいです。
一方、1990年代・2000年代の新耐震物件はローンが通りやすく、立地の良さを考えると「割安感がある」と捉える方もいます。何を優先するかで、選択肢は変わってくると思います。
05. 「改装済み」の価格差、表参道とは全然違う
改装済み(9件)
2億4,000万円
中央値
未改装(10件)
1億2,000万円
中央値
差は1億2,000万円。2倍の開きがあるんです。
表参道の同じデータでは改装済みと未改装の差がわずか150万円でした。南青山はまったく違う傾向で、改装済み物件が価格に大きく上乗せされています。売主側がリノベーションを付加価値として乗せやすいエリアと言えそうです。
ただしサンプルが9件・10件と少ない点は注意が必要です。「改装済みは倍の値段」と断言はできませんが、表参道より改装の有無が価格に影響しやすい傾向があることは読み取れます。
未改装物件を安く手に入れて自分でリノベするという戦略は、南青山でも有効かもしれません。ただ1億2,000万円の物件にリノベ費用を1,000〜2,000万円加えても、改装済みの2億4,000万円には届かない計算になります。状態や立地次第ですが、未改装は割安感があるとも言えます。
06. 南青山で物件を探すときに、確認しておきたいこと
データを見てきたところで、実際に動くときに確認しておきたいポイントも整理しておきます。
01
最寄駅を自分の生活動線で選ぶ
南青山は表参道・外苑前・青山一丁目・乃木坂など複数の駅が使えます。どの駅を最寄りにするかで相場も変わります。通勤・通学・日常の買い物動線を先に決めてから探すと、選択肢が絞りやすくなります。
02
用途地域を確認する
南青山には「商業地域」「第一種中高層住居専用地域」「第二種中高層住居専用地域」などが混在しています。商業地域の物件は住宅ローンの審査条件が変わる銀行もあるので、検討段階で確認しておくといいです。
03
旧耐震物件のローン・管理を確認する
1981年以前の築年数は旧耐震基準です。フラット35が使えないこと、将来的に耐震補強費用が発生するリスクがあること。価格が安い理由として頭に入れておいてください。
04
このデータはあくまで「参考」として使う
今回の72件は、届出・公開された取引の一部です。すべての取引ではありません。個別物件の査定や価格判断は、実際の専門家に相談するのが一番確実です。
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