本記事のデータは国土交通省「不動産取引価格情報・成約価格情報」(2025年第1〜第4四半期)をもとに集計しています。表参道駅最寄りの中古マンション取引のうち、実需向けの1LDK以上に絞った76件を対象としています(1R・1K・1DK等の小型住戸は対象外)。届出・公開された取引の一部であり、すべての取引を網羅したものではありません。
「表参道のマンションって、実際いくらくらいするの?」
そう思って調べると、1億円の物件もあれば9億円の物件もある。幅が広すぎて、よくわからなくなりませんか。
今回は、国土交通省が公開している2025年の実取引データを使って、表参道エリアの中古マンション相場を整理してみました。1LDK以上の実需向け76件に絞っているので、「実際に住む人が買った値段」に近い数字になっています。一緒に見ていきましょう。
01. まず結論——表参道1LDK以上の相場感
中央値
1億6,500万円
坪単価(中央値)
758万円/坪
対象件数
76件
まずざっくりとした感覚値として、こう覚えてもらえると整理しやすいと思います。
01
1LDK
約 9,650万円
02
2LDK
約 2億2,500万円
03
3LDK
約 3億2,000万円
平均値は2億1,276万円ですが、これは9億6,000万円という超高額物件に引っ張られています。「中央値」のほうが実態に近い数字です。中央値とは、取引を安い順に並べたときにちょうど真ん中にくる値のこと。極端な物件に左右されないので、相場感をつかむのに向いています。
02. 間取り別に見ると、もっとリアルになる
「1LDKと2LDKでこんなに違うの?」と驚く方も多いんです。実際の数字を見てみましょう。
| 間取り | 件数 | 中央値 | 坪単価(中央値) |
|---|---|---|---|
| 1LDK | 28件 | 9,650万円 | 607万円/坪 |
| 2LDK | 32件 | 2億2,500万円 | 944万円/坪 |
| 3LDK | 11件 | 3億2,000万円 | 1,009万円/坪 |
| 4LDK | 2件 | 3億6,500万円 | ※少数参考値 |
1LDKから2LDKに上がると、価格がおよそ2.3倍になります。広くなるほど一戸あたりの価格は上がるのはもちろん、坪単価も上がっていきます。2LDKが944万円/坪、3LDKが1,009万円/坪。広い部屋ほど単価も高いというのが、このエリアの特徴のひとつです。
4LDKはサンプルが2件しかないので参考値として見てください。
03. 「港区」と「渋谷区」、どちらが高い?
表参道駅は港区と渋谷区にまたがっています。同じ「表参道駅」でも、住所が変わるだけで相場が変わるんです。
| 地区 | 区 | 件数 | 中央値 |
|---|---|---|---|
| 南青山 | 港区 | 53件 | 1億8,000万円 |
| 神宮前 | 渋谷区 | 6件 | 1億7,500万円 |
| 渋谷・東 | 渋谷区 | 10件 | 約2億円前後 |
| 広尾 | 渋谷区 | 5件 | 1億2,000万円 |
| 西麻布 | 港区 | 2件 | 1億2,000万円 |
南青山・神宮前はともに1億7,000〜8,000万円台で、ほぼ横並びです。渋谷区の「東」エリアは中央値が2億5,000万円と一番高く、築浅の大型物件が多いためと考えられます。
一方、広尾と西麻布は1億2,000万円。南青山と比べると5,000〜6,000万円の差があります。「少しでも予算を抑えたい」という方は、広尾・西麻布エリアも視野に入れてみるといいかもしれません。ただし、用途地域(商業地域か住宅地域かなど)や生活環境が変わる点は確認が必要です。
04. 築年数が価格に与える、意外なほど大きなインパクト
「築古だから安い」とは知っていても、実際どのくらい違うのか。数字で見るとハッとします。
| 築年代 | 件数 | 中央値 |
|---|---|---|
| 〜1981年(旧耐震) | 17件 | 9,500万円 |
| 1990年代(新耐震) | 13件 | 1億3,000万円 |
| 2000年代 | 20件 | 1億7,000万円 |
| 2010年代 | 21件 | 2億5,000万円 |
| 2020年代 | 5件 | 2億9,000万円 |
旧耐震(1981年以前)と2010年代とでは、約1億5,000万円の差があります。同じ表参道エリアでも、これだけ開きがあるんです。
旧耐震物件は価格が抑えられる分、いくつか注意が必要です。住宅ローンのフラット35が使えないケースがあること。管理組合で将来的に耐震補強の費用がかかる可能性があること。銀行によってはローン審査が厳しくなることも。「安い=お得」とは単純に言えないので、注意してほしいです。
一方で、1990年代・2000年代の新耐震物件はローンも通りやすく、立地の良さを考えると「割安感がある」と捉える方もいます。何を優先するかで、ベストな選択肢は変わってくると思います。
05. 「改装済み」って、値段が上がるの?
改装済み(17件)
9,300万円
中央値
未改装(16件)
9,150万円
中央値
差は150万円。ほとんど変わらないんです。これは驚くかもしれません。
表参道では、価格を動かす一番の要因は「立地」と「広さ」と「築年数」です。改装の有無は、それに比べるとあまり影響しない傾向があります。
ということは、未改装物件を少し安く買って、自分の好みにリノベーションするという選択肢もアリだと思います。リノベ費用として1,000〜2,000万円を想定するとしても、改装済みとの価格差がほとんどないなら、自分でカスタマイズできる未改装のほうがお得になるケースもあるんです。
06. 表参道で物件を探すときに、確認しておきたいこと
データを見てきたところで、実際に動くときに気になるポイントも整理しておきます。
01
用途地域を確認する
表参道エリアには「商業地域」「近隣商業地域」「住居専用地域」が混在しています。商業地域の物件は、住宅ローンの審査条件が変わる銀行もあります。検討段階で確認しておくといいです。
02
旧耐震物件のローン・管理を確認する
1981年以前の築年数は旧耐震基準です。フラット35が使えないこと、将来的に耐震補強費用が発生するリスクがあること。価格が安い理由として頭に入れておいてください。
03
「駅徒歩」の数字を実際に歩いて確かめる
このデータでも駅徒歩2分〜15分と幅があります。表参道駅は出口によって方向が大きく変わります。地図上の数字より、実際に歩いた感覚を大切にしてほしいです。
04
このデータはあくまで「参考」として使う
今回の76件は、届出・公開された取引の一部です。すべての取引ではありません。個別物件の査定や価格判断は、実際の専門家に相談するのが一番確実です。
表参道エリアのことを、一緒に整理しませんか。
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